【映像演出】イマジナリーライン越え

イマジナリーラインを超える超えないは、よく議論される問題である。
とくにパチンコパチスロ映像を作っている人は、イマジナリーライン越えをことさら問題視されるだろう。
イマジナリーライン越えカットを問題視する声が確かに存在するが、そもそもの話イマジナリーラインとは何なのかから考え直したい。


イマジナリーラインとは
・鑑賞者に対して被写体や空間の配置や移動方向に関して混乱を生じさせないようにするために発案された原則である。

イマジナリーラインを超えることは問題とされているとされ、多々超える手法が存在するが、実際の映像作品ではたびたびわざと超えていることがある。

イマジナリーランの超え方の説明
http://pointbreak.blog66.fc2.com/blog-entry-331.html
http://sajiya.blog89.fc2.com/blog-entry-588.html
http://www.ediusworld.com/jp/pimopic/cat6_153.html

意図的にイマジナリーラインを飛び越えている作品例
・マトリックスレボリューションズ(ネオvsスミス、二人の関係性が鏡像のようであることの強調のため。)
・ガンダムUC vol.1(冒頭のシーケンスで、クシャトリヤがジェガンを切り裂いた後イマジナリーラインを超えている。ここからストーリーが始まることの暗示のため。)

逆説的な言い方になるが、立ち位置や進行方向など鑑賞者が混乱を生じない形であれば超えてもよいわけである。(マトリックスの場合は完全にそれ。)
また、あえて大胆に超えて見せることでドラマ(ストーリー)の中での転換点となるポイントを示す場合もある。(ガンダムUCの場合はこちら。)

漫画の場合にもイマジナリーラインがあるといわれているが、若干あやしい。
漫画の場合セリフを右から左(海外のコミックなら左から右)に読ませる必要があるため、同一コマ内で先にしゃべる人間を文字の始まる方向に置く必要が強いためである。
また、漫画は戻って読み返すことが可能なメディアなので、立ち位置が若干わかりづらくても問題視されづらい部分がある。

話がわき道にそれたが、某映画監督が絵コンテ講座にて言われた言葉を引用して閉めたいと思う。
「イマジナリーラインは守っていると得られる効果があるが、必ずしも守らなきゃいけないわけじゃない。」

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